●江戸和本●みのぶかゞみ 身延鑑 日亮 卸売 貞享2年序 宝暦12年刊 身延山蔵板

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〈新刊〉みのぶかゞみ[〈新板増補〉身延鑑・身延山根元記] 【判型】半紙本3巻3冊。縦230粍。 【作者】日亮作・序。 【年代等】貞享2年1月自序。宝暦12年1月刊。[身延]身延山蔵板。波木井織部売出。 【備考】分類「日蓮」。『身延鏡』は、以下のような筋書きで身延山の結構や故事来歴などを紹介した案内書。まず延宝4年3月に1人の旅人が都を出立し、東海道をくだり身延山に登詣されるところから始まる。旅人が総門へ到着し山を眺望しながら休憩していると、60歳ほどの老僧が題目を唱えながら歩いてきた。都から初めて登詣したことを聞き、天候も麗らかなので諸堂を案内し、自分も順礼したいと述べ、身延山と諸堂などのいわれを説明しながら歩むという設定で綴る。総門から三門、菩提梯、二天門、本堂、祖師堂、位牌堂、水鳴楼、御真骨堂、東の蔵、西の蔵、上の山の五重塔、丈六堂、奥の院思親閣へ登り、ここから西谷の大講堂へ降り、身延川をわたり御廟所の三昧塔頭を参拝するという順序で紹介して上巻を結ぶ。続く中巻では、身延山の五岳八峰の由来、波木井氏の身延山寄進のこと、身延山歴代の先師、年中行事、武田・豊臣・徳川家代々の禁札や御会式三ヶ日は関所免許の恩典があったことなどを記す。さらに下巻では七面山と七面天女のいわれを説き、武田信玄の身延攻めにも触れる。以上のように、『身延鑑』は諸堂の由来などを知る貴重な資料である。本書のほか、『身延山図経』等の資料と比較すると、身延山の諸堂の配置や名称が時代により変化していることが分かる(高橋俊隆「身延山の地形について」*日蓮宗妙覚寺HP参照)。 ★原装・題簽付・状態良好。記名なし・蔵書印なし。【参考価格(出品時の相場):日本の古本屋で、改装3巻合1冊本が70,000円~100,000円】。

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